9人が本棚に入れています
本棚に追加
エイミーは真面目な生徒ではなかった。
第一、さっきの授業だって、課題の発表のときこそ起きてはいたが、大半の時間は寝て過ごしていた。先生は半ば諦めていて、気付いているが何も言っては来ない。たぶん期待もされてないのだ。
分かっている。
だから、最低限やりさえすればいい。
進級さえできれば、何でもよかった。
「かぼちゃを変身させる方法……」
エイミーは試しに、"変身基礎"と書かれた教科書を開いてみた。だが、案の定ちんぷんかんぷんだった。優秀な生徒は、隣町の店まで行って、珍しい薬草や道具を手に入れ、それから色々試すみたいだが、あいにくそこまでのやる気は持ち合わせてない。
最初のコメントを投稿しよう!