エイミーと魔法のかぼちゃ

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エイミーは真面目な生徒ではなかった。 第一、さっきの授業だって、課題の発表のときこそ起きてはいたが、大半の時間は寝て過ごしていた。先生は半ば諦めていて、気付いているが何も言っては来ない。たぶん期待もされてないのだ。 分かっている。 だから、最低限やりさえすればいい。 進級さえできれば、何でもよかった。 「かぼちゃを変身させる方法……」 エイミーは試しに、"変身基礎"と書かれた教科書を開いてみた。だが、案の定ちんぷんかんぷんだった。優秀な生徒は、隣町の店まで行って、珍しい薬草や道具を手に入れ、それから色々試すみたいだが、あいにくそこまでのやる気は持ち合わせてない。
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