エイミーと魔法のかぼちゃ

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「わわわ……」 エイミーは慌てて立ち上がった。 「だ……だれ?」 男の子は、表情ひとつ変えずに、ずっとエイミーを眺めている。初めて見る顔だった。自分のいる学校は、女子の割合が圧倒的に多く、男子は極少人数なので、校内で会っていれば覚えていてもおかしくはなかったが、全くピンとは来なかった。すると、今度は男の子が呟いた。 「かぼちゃだよ」 エイミーは、思わず瞬きした。 「はい?」 聞き違いだろうか。 "かぼちゃ"と聞こえた。 まさかと思ったが、確かに、机の上に置いてあったかぼちゃが、いつの間にかなくなっている。
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