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前世の記憶
私がまだ5才頃の出来事。
その時期に流行っていた病で高熱を出し寝ていた時
「うわぁ!」
突然、頭の中は聞いた事の無い言葉で溢れかえった。
乙女ゲー・フラグ・悪役令嬢……
どれも聞いた事の無い意味不明の言葉。
「な、何?」
まだ幼い私には訳が分からなかった。
私が困惑していると視界が眩しい光に覆われた。
途端に一人の女性が「四角い何か」を操作している場面が出た。
「何だろう」
ジッと見ていると遠くから声が掛けられた。
「リリ…ア……リリア」
目を開けるとお父様とお母様、メイド達が私を心配そうに見ていた。
「良かった、目を覚ましたのね。一週間も起きなかったのよ」
どうやら私は長い眠りについていた様だ。
「それにしても…悪役令嬢?何かしら」
さっき見たものは夢なのかと疑問に思って
聞いてみると、「まだ治っていないのでは」とめちゃくちゃ心配された為
この話は決して人には言わないと心に誓ったのだ。
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