やまないで、雨

つづいてハムチーズを食べ、タマゴを食べる。

外の雨の音と車のエンジン音、風量が控えめなクーラーの音とボリュームの小さな音楽。
それらを聞きながら無言で食べていると、不思議な気持ちになる。

「やっぱりカツサンドは最後なんだね」

「えっ？」

「好きなもの最後にとっておくタイプだもんね、マサくん。2回目の居酒屋デートでも、お肉最後に美味しそうに食べてた」

ユナちゃんはニヤニヤしている。
その笑顔を見て、俺は胸が急に苦しくなった。