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次の日、登校すると直ぐに彼女の元に行き借りた傘を渡した。
それから俺達の関係は前と何も変わらず過ぎていった。
ただ、少しだけ愛島瑠璃という人物について分かった事がある。それは大の魚好きだということだ。
彼女が時々しているヘアピンは魚のマスコットが付いている物が多いし。教室で飼っている金魚のぴーすけによく話しかけているのを見かける。
鞄に付いているキーホルダーは、日替わりで変わっている。ちなみに今日はマンボーだ。
思い返して思わず失笑してしまう。それを知っているからどうだって話だ。別に彼女とはどうにかなりたいとか思っている訳じゃない。訳じゃないんだが……どうしてか俺は彼女と帰ったあの日から俺の視界には、常に彼女の存在があった。
「あれ?心晴って今日ぴーすけの餌やり当番じゃね?」
クラスの奴に言われて気づいたがどうやら今日は俺がぴーすけに餌をやる当番らしい。
放課後、棚に置いてある黄色いパッケージ官から直接水槽に餌を落としていく。ぴーすけは直ぐに反応してしてパクパクと口を開け餌を食べた。
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