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先ほど述べたエピソードも、読書が好きな私と読書が苦手な友人との間で起きた価値観の違いなのである。だから、そこに不快な感情は抱かなかった。
自分とは違うから、合わないからあの人は嫌いだ。
そう括ってしまうことは簡単である。ただ、本当にそれだけでその人全体が嫌な人なのだろうか。一度、自分の心に聞いてみて欲しい。
誰かを嫌うにも労力を使う。そんなために、自分の大切なエネルギーを削ぐくらいなら、もう少し違った視点で見てみようとする方にエネルギーを注いだ方が何倍にも価値がある。
そうすれば、今までとは違った感情が湧き上がってくるかもしれない。
現代は、価値観が多様で、様々な人々で溢れている。
そのため、自分の理解の範疇をこえた人に出会うかもしれない。
そんなとき、ふと思い出して頂ければいい。
あんなよくわからんことをするやつにも、その人なりに歩んできた人生があるということを。
なぜ人を嫌うのか。
それはその人の目の前の行動だけに着目してしまうからであろう。
そこから一方引いて、そして台に乗って、その人を見下ろしてみると、案外良い奴だったなんてこともあるものだ。
だから、私は友人に対して
「意味はないよ。好きだから読んでいるだけ」
と答えられるのだろう。
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