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自立しろ。
この言葉を聞かずして大人になったものはいないのではなかろうか。
誰しもが通り、誰しもが苦しみ、そして自立とは何だと嘆く。
まるで呪いの言葉のように付きまとい、自立しなければ大人としてまたは一人の人間として失格というレッテルを貼られる。
人が生きる中で自立というものはそれほど重要なものなのだろうか。
また、必要だとするのならば自立とは一体何なのか。
今回はそこに切り込んでいきたい。
そもそも、自立の定義は?
自立というのはこの“自立”とこの“自律”がある。
前者の方は、他の助けなしにまたは支配なしで、何事に対しても一人で行うことを指す。その一方で、後者の方は、自分自身で立てた規範に従って行動することを指す。
これをわかりやすくすると、前者は表面的で見えているところを指し、後者はもっとその人自身の内面のことを指す。例えば、お金を稼いで身の回りの出費はすべて自分で賄えるというのは前者であり、自分らしさをもっていて芯がぶれないといったものは後者の方になる。
というように、「じりつ」という言葉の中にはたくさんの要素が含まれており、かなり複雑なものと言っていいだろう。だから、「自立とは?」と誰かに問われたとき頭を悩ませ、自分自身は自立しているのだろうか、自立できるのだろうかと不安に駆られるのだ。
では、ここにおける自立の定義とは何か考えていきたい。
そもそも、自立は何事に対しても一人でやっていかなければならないというイメージが強い。これは本当に正しいのだろうか。
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