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戴冠式の期間が終わると、数日の間はそこで過ごし新しい光になれるよう訓練をする。
その後、冠位を受けて等級を増した星の子らは散り散りに去っていき、各々与えられた役割の場所へと向かうのだ。
そうして軌跡を創ることで流星や新しい星座達を編み出していく。
きっとその様子は空から星が降っているように見えるのではないでしょうか?
あら…?そうね。
地球からだととても離れているから、その軌跡を見るのはもう少し後になるみたいだわ。
でもほら、よーく目を凝らしてじっと夜空だけを見れば少しずつ瞬く星が見えてくるはずよ。
何億光年と遠く離れた場所でも星の子らが嬉しそうにはしゃいでいるのが見えるでしょう。
人は楽しくしている子らを見て、どうして嘆こうか。
哀しむ必要は無いはずなのに。
夜空を駆ける流星のように頬を伝う涙は、あなたを笑顔に変えてくれるものであると良いのだけれど…。
私はなにも出来ないから、せめてあの子達のようにあなたが楽しく笑えるように祈るわ。
きっと長い年月と距離を越えてあの子たちの光が地球に届くくらいだもの、私の願いもいつか叶うでしょう。
だから、きっとぼんやりとでも星空を見ればあなたの小さな願いも叶うかもしれないわ。
どうでしょう、あなたは今宵の星降る夜に何を願いますか?
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