ゆずれない思い〜永遠の絆〜

　私の薬指に輝くのは、二人で過ごした大晦日、そして新年を迎えた瞬間に佑ちゃんから贈られたエンゲージリングだった。

　普段にでもつけていられるようにと、佑ちゃんが選んでくれたカジュアルなデザインのダイヤモンドの指輪。

『必ず幸せにする。この先、辛いことや苦しいこともきっとあると思う。それでも生涯を共にしたいのは沙都だけだから、沙都と一緒ならどんなことも乗り越えられる。沙都、絶対に幸せになろうな。愛してる…』

『私も…、佑ちゃんだけを愛してる。』

嬉しそうに笑った佑ちゃん。
彼から渡された指輪が溢れる涙で滲んで見えた。そして、この上なくキラキラと美しく輝いて見えたのだった。

『ずっと、つけてるんだぞ？』

そう言って指輪を箱から取り出すと、佑ちゃんが私の左手薬指にスッと指輪を滑り込ませた。

『佑ちゃん、ありがとう。
とっても綺麗！嬉しい！大切にするね。
もったいなくて…普段になんてつけられないよ〜』

私は指輪を愛おしむように右手で包み込んで、その手を唇にあてた。

『普段もつけないと意味が無いだろう？この人はもう誰かの大切な人なんですって、分かるようにしないと…。
沙都、ちゃんとつけるんだぞ？』

佑ちゃんのその言葉に、彼の独占欲と深い愛情を感じた。

『うん…、出来るだけつけるようにする。だけど、傷とかついちゃいそうで心配。』

『そしたら、また買ってやる。』

バカだな佑ちゃん、この指輪はオンリーワンなんだよ。
代わりなんかないんだから…

まぁいいや、
買ってくれるなら、また買ってもらうけど…