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『交番に行こうかと思っていたんですが、それなら警察署のほうがいいですかね。あ、警視庁かな……』
「……真菅に聞いてみよう」
『えっ、いいんですか?』
「なんか、蒼早の気配がする」
『確かに、今日もゲームしていますけど』
蒼早は一言も発していないのに、“何のための上司なの?”と言いたげな彼の空気を感じ取っていた。
「じゃあ、わかったら連絡を入れよう」
『はい。蒼早くんは電話に出たがらないので、五コールしたら私の携帯に転送されるようになっていますから、切らないで待っててくださいね』
ずいぶん甘やかされているようだ。
「……わかった」
『それでは、お願いしますね』
そうして電話が切れる。受話器を置いた汐吉は、んー、と店内をぼんやり照らす照明を見つめた。
「まるで、親子だな」
二人が聞いていると、怒りそうな発言だった。
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