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この一週間、沙雪や蒼早からは何も聞いていないし、カンテラにも電話は来なかった。なぜ、というのが正直なところではある。
「どうした?」
『今、お店の前なんですけど』
「え?」
見れば、確かにドアの前に人影がある。
『土日は定休日なんですね』
そう言いながら、目が合った若葉が頭を軽く下げた。
「あ、ああ……それに、夜しか営業しないから、どっちにしろ今は開けてない、んだけど……待って、数分だけ。ほんと数分」
『はい』
逃さないようにしたいのか、必死にいう彼につられ、若葉は素直にうなずいた。
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