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「汐吉さん!」
「若葉! 見てくれ、あの二人」
「はい……?」
バタバタと足音を立て、携帯を片手に、店に来た時は逆に元気になったらしい若葉が駆け寄る。
「二人とも死気をまとっているのがわかるか?」
「は、はい、確かに……マツさんと似てる」
「ああ。特に、あの巫女が重症かもしれない」
「ぼくはどうしたら……あっ、携帯、松浪さんに電話つながってます!」
戸惑いながらも、携帯の画面を汐吉に見せる。そして沙雪の
『もしもーし、松浪です!』
という大きな声も聞こえてきた。
「テレビ電話にして、あれをうつせ。見えるかはわかんねえけど」
「分かりました!」
若葉は画面を操作し、カメラを起動させると、二人が画面におさまる位置に移動する。
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