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「……いいんすか?」
「……よくないとは思うけど、追いかけてどうするんだ」
「それもそうっすね……でも、汐吉サン」
「ん?」
「あの人の目、おかしくなかったっすか?」
「……目? そうだったか?」
汐吉は全く気が付かなかった。日曜日となんら変わりないように思える。
「うっす。なんていうか……、初めて会ったっすけど、普段、警備員していてもああいう人には会うことないっすよ。目が死んでるっていうか」
言葉を選びながら話す快次を見ていると、汐吉も彼女が気になりはじめてきた。
「……うーん。日曜日も、話し方はあんな感じだったしなぁ」
「それに、携帯を二つっていうのも気になるっす」
「なんで」
「箱が同じでした。側面にロゴが出てたので」
彼女が買ったものは、快次が使っているものと同じ会社の製品だったようで、目につきやすかったらしい。
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