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「オレンジの眼鏡に赤いピアス? どんなヤンキーだよ、それ」
「えっ、でも、スーツでしたし……どっちかっていうとホストっぽい見た目かと」
「……確認だけど。藤枝、オレンジの眼鏡って、どこがオレンジなの? フレーム?」
「うーんと、フレーム……じゃなくて、横のやつです。どういうか分からないんですけど」
「そこはテンプルっていうんだって。沙雪から聞いた。……フレーム眼鏡じゃないってことは、眼鏡のレンズは薄いのかな」
ふむ、と沙雪がかけている眼鏡を思い出しながら、考え込む。彼女が使用している眼鏡は少々厚めのフレームだ。
「そこまでは、ぼくにも……」
ごめんなさい、と苦笑いする。気にするなというように汐吉が首を横にふった。
「もし、明日それっぽい人を見かけたら声をかけてみる。……し、写真もとれたら送ってみよう」
「藤枝に見てもらえばいいしね」
「はい、分かりました!」
元気にうなずく若葉に、汐吉も笑って返す。そんな二人をよそに、蒼早はパンケーキを再び口に運んだ。
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