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第十三章 二.
若葉と蒼早が帰り、夕方になって開店時間になったため汐吉は店の外に出た。生ぬるい風が吹く。
「……今日は、紅乃は出勤になっているはずだが……」
昨日の今日、来るかどうか分からない。来てくれないと困るが――……。
「真菅からは紅乃について何も連絡ないし、特に警察にそういう相談はないってことだよなぁ」
ならば、彼女は無事なのだと思うほかなかった。
「とりあえず看板を出すか」
カタン、とクローズとかかれている看板をオープンに変える。それと同時に、プルルルル、と店の電話が鳴った。
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