第十三章 二.

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――『では、今度こそ私はこれで。会うのはいいですが、明日は忙しいので、明後日以降でお願いしますね』  明日、月曜日。明後日、火曜日。火曜日以降ならいいといったから火曜日に会うことにしていたし、彼女も同意していた。  それなのに、一週間取材で不在にする?  そんな話は聞いていない。 『引き続き調べてみる。何かわかったら連絡しよう』 「ああ、分かった。……なぁ、真菅。明日、蒼早と一緒に氷川神社へ行くことにした」 『ほう。なんでまた』 「松浪さんが、ウラガミ様候補の人に死気が憑いているんじゃないか、って。死気というものの性質が変わって、意思を持ち始めてるんじゃないか、という考えらしい」 『それでウラガミがまだ見つかっていない残り六社をあたるということか』 「ああ。でも数が違う」 『? メンバーは四人だろう。そう報告があがっている』 「残りは五だ。一応、布瀬さんが仮で富岡八幡宮のウラガミ様になってるから」 『それでも、他の人と違い確定したわけじゃないんだろう?』 「……え?」  真菅の言うことに耳を疑うように、眉をひそめた。
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