第十三章 三.

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「……喰代、目的果たしたね。どうする?」 「帰る」 「即答か」 「必要な情報は得た。死気は見えなかった。これ以上はどうしようもないだろ? 何もなくて安心するのが普通だ」 「まあね。でも、こうスムーズなのも怪しい」 「それは、そうだが……」 「あとは品川神社だね。お昼ご飯にしたらそっちに行こう」  つまり、帰るのはダメ、ということだ。意図を理解した汐吉はふう、と息をつく。 「……分かった」  仕方ない、とばかりに先に歩く蒼早を追いかけるようにして汐吉もその場をあとにした。
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