第十四章 三.

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「……そうだな。俺たち、あ、紹介が遅れて悪い。この子は鹿占蒼早。友達……仲間だ」 「鹿占さん。金崎亜子といいます」 「どうも。蒼早で呼んでくれた方が助かる」 「そうなんですか? 分かりました」 「蒼早、富岡八幡宮に行ってみよう」 「了解」 「金崎さん、ありがとう」 「いえ。あ、そうそう、待って、店長さん!」  亜子は、早速行こうとした汐吉を呼び止め、鞄からあるものを取り出した。 「これ、東京十社巡りを使用って決めた時に紅乃ちゃんがくれた地図です。行ったところに丸をつけてるから、よかったら」 「あ……でも、これ」 「大丈夫、またもらいますから」 「そうか……、ありがとう」  礼を言って紙を受け取る。確かに、四つに丸印がしてあった。
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