第十五章 一.

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「じゃあ今度は四人で探しましょう。参拝客は減るだろうし、さっきより人が少なくなるならもっと探しやすくなるはず。どのくらいかかるかは分からないけど、みんなの都合が大丈夫なら。どう?」 「俺は付き合う」 「僕も。夜行性だし平気」 「ぼくは……明日の授業は午後からだし大丈夫です。ぼくも行きます」 「よかった。今日見つからなかったら、明日も来れる人で来て探してみましょう。じゃあ二手に分かれて、最優先は和氣さんね。それから二俣さんと明坂さん。とりあえず……三十分。何もなかったらそれより早くてもいいから鳥居のところに戻ってくる。これでいい?」 「了解」  汐吉がうなずくのとほぼ同時に、蒼早と若葉もうなずく。 「じゃ、私と藤枝さんは東側に。二人は西側よろしく」 「ああ」  沙雪の指示のもと、四人は手水舎のところで二人ずつにわかれ、それぞれの方向へと向かった。
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