第十五章 三.

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 三階におり、レンタルスタジオだった部屋へと向かう。ドアがついているが、あけようとしても開かなかっった。 「……鍵がかかってる」 「入口はあいてたのに?」 「四階の部屋もドアはあいてたよ」 「……先に劇場を確かめよう。そこが空振りなら、ここに戻ってくればいい」 「ピッキングもできないし、仕方ないね」  汐吉の提案にうなずいた四人は、二階へと移動する。 「……広いだけで、何もないな」 「てか、電気つかないの? ここ」  劇場なため、窓はない。外の光は入ってこないのだ。 「ついたらついたで怖いじゃない!」 「ショートしかねないからですか?」 「そうよ。火事にでもなったらどうするの? 私たち不法侵入してるのよ!」 ―自覚はあったのか。
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