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「大丈夫だよ、沙雪。僕たちはヒナゲシ会だし、真菅の指示できたんだ。火事になったら彼が責任を取る」
「そういう問題じゃないだろ。あー、人の気配はしないな」
「死気の気配もね」
「じゃ三階に戻るか」
「……待って」
「なんだ?」
「ここ、元劇場なんだよね。ピッキングの道具くらいあるんじゃない?」
蒼早にいわれ、三人は互いの顔を見る。
「……というと、小道具とか大道具とか、美術係が使ってそうな?」
「探そう」
汐吉の質問に、まじめな顔をした蒼早もうなずく。四人は、客席の通路を通って舞台へと上がった。
少しきしんだような、きぃ、という音が響く。蒼早と若葉が舞台袖にある机を探し始めた。
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