第十五章 三.

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「……これは? ドライバー」 「マイナス?」 「一式ある。こっちには安全ピンやクリップ……」 「持っていこう。細長いものは有利だ」 「……蒼早さん、やけに詳しいですね」 「ドラマの知識」 「ああ、松浪さんが見てるやつ?」 「そういうこと。あ、こっちにはハンマーとかもある」 「……それは置いていったほうがいいんじゃないかな。危ないよ」 「そうだね」  若葉の意見を素直に聞き入れ、ゴム製ハンマーは元の場所に戻し、ドライバーセットだけを持って汐吉と沙雪のもとへと戻る。 「これ見つけた。試す価値はありそう」 「そうか。これで鍵があくか試してみよう」 「開かなかったら?」 「帰る。しかないんじゃないか」 「確かに」  ドライバーセットやクリップは汐吉が持つことになり、四人は再び三階へと戻った。
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