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「俺のことはいい。藤枝さんのことだ」
「……、そうだね。彼がウラガミだとしたら勧誘しないとだけど……。沙雪、できる?」
「そうねえ……。私、写真を撮るのは得意だけど、取引はどうも……」
「なら、もう四人で行くか。今日」
「今日?」
沙雪が驚いたように汐吉の方を見る。
「四人いるし。午後も暇なんだろ?」
「ええ、まあ。蒼早くんもよね」
「ゲームはいつでもできるから、出かけるなら行くよ」
「紅乃も一日あけてくれてるよな」
「はい! 今日は皆さんと一緒にいます!」
「決まりだ」
紅乃の元気な返事をきいた汐吉がうなずく。
「分かったわ。なら……、このあと、お昼頃には亀戸天神社に行きましょうか」
「そうだな。それでいいだろう」
「お昼ご飯もみんなで食べましょう。外食で」
「蒼早の奢りか。ありがとな」
「一言もいってないけど」
沙雪の提案に、汐吉が冗談をいいつつ乗っかる。蒼早はというと、本当に嫌そうな表情をしていた。
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