第五章 二.

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「俺のことはいい。藤枝さんのことだ」 「……、そうだね。彼がウラガミだとしたら勧誘しないとだけど……。沙雪、できる?」 「そうねえ……。私、写真を撮るのは得意だけど、取引はどうも……」 「なら、もう四人で行くか。今日」 「今日?」  沙雪が驚いたように汐吉の方を見る。 「四人いるし。午後も暇なんだろ?」 「ええ、まあ。蒼早くんもよね」 「ゲームはいつでもできるから、出かけるなら行くよ」 「紅乃も一日あけてくれてるよな」 「はい! 今日は皆さんと一緒にいます!」 「決まりだ」  紅乃の元気な返事をきいた汐吉がうなずく。 「分かったわ。なら……、このあと、お昼頃には亀戸天神社に行きましょうか」 「そうだな。それでいいだろう」 「お昼ご飯もみんなで食べましょう。外食で」 「蒼早の奢りか。ありがとな」 「一言もいってないけど」  沙雪の提案に、汐吉が冗談をいいつつ乗っかる。蒼早はというと、本当に嫌そうな表情をしていた。
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