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世界最強の魔術師鈴重夜道。その息子と娘の朝道と奏。
まだ魔術もろくに知らない二人は父の背中を見据えて駆け出す。
今はまだ夜道たちの時代かもしれない。
けどいつかは自分たちの時代が来る。
朝道、奏、それに美空。
次の世代は着実に力を付ける。いつの日か、最強の父に認めてもらえるくらい強くなってみせる。
「今日のご飯はすき焼きだってお母さん言ってたよ!」
「そうか。すき焼きなら天倉も食えるだろ?好き嫌いあるか?」
「いえ!すき焼き大好きです!」
「こりゃあ肉の争奪戦だなっ!」
「俺から肉を奪えると?全力で抵抗するから覚悟しとけ」
「お父さんが全力なんて出したら鍋壊れちゃうよ?」
「アハハハ!確かに!」
「その時は天倉の力が暴走したことにすればいい」
「ええっ!?そ、それは酷いですよ!!」
可能性なら十分ある。美空もだが、何よりも朝道と奏には確証に近い物さえある。
だって二人は───欠陥ありきで最強になった男の子供なんだから。
─ 完 ─
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