70 平安時代の貴公子とその周辺 武者・平致光(むねみつ)

2/10
前へ
/1152ページ
次へ
 天照大御神の意を受ける「よりしろ」として、生身のケガレなき皇族の女性を伊勢神宮に捧げたのが「斎宮」のはじまり。  済子女王についてもほとんど記録がなく、生没年も不詳。母を同じくする姉(隆子女王)も斎宮として勤めています。伊勢神宮の巫女として勤めを終えた姉から、 「皇族の女が占いで決められる斎宮なんて、辛くて寂しいだけよ」  愚痴を聞かされて絶望していたかもしれません。  斎宮として伊勢へ旅立つ前、身を清めるために野々宮に滞在します。そのとき、平致光(むねみつ)と密通したというわけです。
/1152ページ

最初のコメントを投稿しよう!

55人が本棚に入れています
本棚に追加