4. お見合い相手が……??

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「意識を失ったあなたは、すぐ後ろにいた私に向かって倒れてきたんだ。支えきれずに怪我をさせて申し訳なかった」 「ええ?!  私、柊平さんにぶつかってたんですか?! すみません! 駅員さんや鉄道警察の方からは、誰にも怪我はさせてないって聞いてたんですけど」  近くにいたどころか、私は柊平さんを巻き込んでいたらしい。人間ひとりが階段上から降って来るなんて凶器でしかない。小柄で軽い方とはいえ、四十五キロの物体なんだから。  平謝りしていると、柊平さんが言った。 「言わないようにとお願いしたんだよ。幸いかすり傷だったし。でもあなたは足首を捻挫してしまった……」 「そうそう、そうなんですよね。発熱自体は単なる風邪だったんですけど、左足が使えなくてしばらく困りました~」  普段は父に頼るのは嫌なのだが、捻挫が治るまでの二週間は、会社まで父の車で送ってもらっていた。  そうか、柊平さんが支えてくれたから私は捻挫程度で済んだんだ。階段から落ちるなんて、頭でも打っていたら下手したら死んでるもの。
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