5. お見合い相手が豹変しました

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 日比谷公園も皇居も見渡せる絶景のスイートルームで、柊平さんが私の足を撫でて、うっとりした表情をしていた。  変態だ。  だからストレートに言った。 「柊平さんって変態ですね!」 「うん、そうなんだ。だからいくつもあったお見合いも全部断ってきた。私の天使をずっと探していた」 「天使って……頭大丈夫です?」 「楓子ちゃんは面白くて可愛いね」  柊平さんは私に(なじ)られて悦んでいる。やっぱり変態だ。  ストッキングを脱がされたけど、あまりにもゆっくりと下ろしていくから、肌に擦れる感覚にゾクゾクした。  まず右足。  ストッキングの色が黒だったから、穿いている左足との差が歴然で妙に恥ずかしい。  足を持ち上げられて身じろぎしたけど、柊平さんはお構いなしにその足の甲に口づけた。    跪いて足にキスする柊平さんの姿は、どこかの美術館に飾ってありそうなくらいに絵になる。  ちいさな私の足。右足の小指を口に含まれて、私は思わず声をあげた。 「あっ! いやっ、んっ……!」
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