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目の前に広がっているのはコンクリートではなく、砂と砂利で舗装された道だった。堀川沿いの桜は満開で、空は日が暮れようとしている。電柱や街灯はなく、その分道は広く見えたのだが、車も走っておらず何だか殺風景な印象を与えた。
「……、何これ。何なの?何?」
「分かりません」
目の前の景色に状況が全く飲み込めない沙夜だったが、さすがのつき子さんにも何が起きているのか把握が出来ない。沙夜とつき子さんはただただ橋の向こうの小路を見つめるしかできなかった。
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