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「今は?」「今も好きだけど、昔は、もっと好きだったなぁ。本当に星が好きで、その中でも恒星が怖いくらい1番好きだったんだ。まるで星が雨のように降ってくる気がして、なんだか嬉しいけれど悲しい気持ちも何故かあった。小さい時、お父さんと一緒に見た空も、中学生の時、葵と見たあの空も、今眺めているこの空も。同じ気持ちで違う輝きだった。そして、星空を眺めている時だけは、少しだけ自分もあの星のように輝けている気がするの。」葵が、「もっと続けてよ!」と言って、私は話の続きを話すことにした。「それでね星空はとっても綺麗で見てると嬉しいんだけどやっぱり悲しくなっちゃったの。」「今も?」「ううん、今はもう大丈夫なの。星は汚れないって信じてるからね。」「星が汚れたら悲しくなるの?」葵が聞いた。「うん。多分ね、私は悲観的主義なんだよ。」「悲観的?」「そう。私は星が綺麗って思うだけじゃなくて、この星がなくなってしまうかもしれないし、光らなくなってしまうかもしれないって。ま、そんなことあるわけないけどね」「いや、あるかもしれないよ。」そう言って、葵はスマホの画面を見せてくれた。
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