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選択は選べるカードを持った者にだけ
許された行為。
僕には既に選択肢が絶たれている。
人生が平等でないのは誰しもが知っている。
与えられた運命を
受け入れなければならない事も
それがどんなに理不尽であろうとも。
“ゴーン、ゴーン”
本鈴を告げる鐘の音が瞬間、
自動的にモニターがつき
出席の確認が終わると、
授業風景へと切り替わった。
『ここは試験に出るから』
モニターから聞こえる声に
ペンを走らせながら、今みんなは
どんな風に授業を受けているのだろうと
何度想像してきたことだろう。
僕は生徒会長でありながら、
あまり表舞台に立つことはなく、
その殆どの業務を竜胆や柊木をはじめ
執行委員が代行を務めている為、
恐らく僕を見掛ける生徒は稀だろう。
その所為か、幻の生徒会長と
呼ばれているらしい。
ここでの姿もモノクロで授業中のみ
教師が確認できるようになっているだけ。
カラーである必要はない。
姿が確認できればそれでいい。
全ては曖昧で。
それは、
この僕の牢獄生活が続く限り―――
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追記>>
スター特典を設けました。
生徒会メンバー+αの顔見せと部外者1名です。
※小説ではなくイラストです。
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