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私は薄くなったアイスココアを飲みほしてから、膝の上にモイちゃんを置いた。
そして、ポンポンと頭をたたいた。
ザァーっと小さな雑音が流れる。
『なあ、美空……こんなこと言うのは何だけどさ。あのう……』
透の声は照れくささが滲んでいる。
だが、すぐに意を決したようだ。
その声に、私の胸が宙に舞った。
『……最近、キレイになった?』
ううううう、ニヤケが止まらない。
そんな私の顔を、モイちゃんが見つめているような気がした。
へたくそなウインクをしながら――。
~ 完 ~
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