夢追って見上げた空

始まり

養成所初日

僕は目を見張った。
な・な・何人いるんだ？！1000人近くいる。
大手芸能事務所の養成所だ、多いだろうとは思ってたが、ここまでとは思わなかった。
入学金は一括払いで決して安くはない。勇斗だって毎月3年間貯めて来てやっと出した金額だ。
それでも方針や決まり通り出来なければ辞めさせられる。

ある日、三人の同期が廊下で話に夢中になっていた。
その時先輩芸人が横を通った話しに夢中になりすぎて先輩芸人に気づかず挨拶をしなかった。事務所の方針「全ての先輩に挨拶は自分から」との主旨のものがある。

次の日からその三人の姿は見なかった。

毎日毎日、芸に関係があるのか？と思う位のレッスンがあった。
恥ずかしい言葉を叫びながら1時間教室を動き回る。
躍りもあった
急なネタ見せ
毎月、いや毎週人が減って行く

4ヶ月を過ぎた頃クラス分けがあった
ランク分けだ
選抜クラスが発表になり僕の名前はなかった。