01 僕の生きる意味

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2012年06月11日 月曜日。 美穂は、朝まで俺と一緒に居たけれど…… 朝食を一緒に済ませるとすぐに仕事に向かった。 働くって大変だな。 暫くすると千春ちゃんが、俺の部屋に入って来た。 「昨日の夜は、暑かったので、汗かいたでしょう?  体を拭きにきたのですが、どうしますか?」 「じゃ、お願いしようかな……」 「では、上を脱いでもらってもいいですか?」 俺は、上半身裸になった。 千春ちゃんが、タオルを取り出し俺の体を拭いてくれる。 「凄いですね」 「え?  何がですか?」 「俺より若いのに立派に仕事をしている」 「そんなことないです。  私なんか失敗ばかりで、全然凄くないですよ」 「俺から言わせてもらえば、十分凄いよ」 「ありがとうございます」 千春ちゃんは、そう言って笑った。 「千春ちゃん、優しいし千春ちゃんの彼氏は幸せモノだね」 「片思いの人は居るんだけどね。  その人は、絶対勝てない人と付き合っているんだぁ~」 千春は、少し寂しそうに言った。 「そうなんですか……?」 「あ、すみません。  余計な話でしたね」 「あー。  なんだ、話だけなら聞きますよ?  俺、こう見えて暇人なので……」 「ありがとうございます」 暫く沈黙が流れる。 会話が途切れてしまった。 千春ちゃんは、黙々と僕の体を拭いてくれた。 「はい。  綺麗になりましたよ」 「ありがとうございます」 「いえいえ」 千春ちゃんがニッコリと笑う。 「看護師さんってモテる?」 「残念ながら忙しくて出逢いなんてないですよー」 「千春ちゃん可愛いのに勿体ないですね」 「もしかして、口説いてくれてます?」 「え?そんなことないですよー」 「彼女さんに言いつけてやるー」 千春ちゃんは、そう言って笑うと部屋を出た。 彼女か…… 美穂は、彼女じゃないんだけどな……
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