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そこでは、母が既に朝食を用意してくれていた。
「起きたのね、おはよう!今日から2年生ね!」
母はいつも通りの明るい声で言う。
声は明るいのだが母の顔には苦労の様子が浮かんでいる。
「あぁ…おはよう」
それに対して俺は死んだような素っ気ない返事をした。
父が死んだあの日から俺はおかしくなってしまった。物事において「興味」湧かず、生きる事になんとも感じなくなっている。
それを聞いた母はいつも通り悲しい顔をした。
俺は手早く朝食を済ませ、家を出る。
「いってらっしゃい!」
母の明るい声が聞こえた。
俺はそれを無視して学校へと向かう。
家から10分もかからない学校へ俺は到着し、俺は自分の席に着く。
俺の机にはいつものようにペンで文字が書いてあった。
キモイ!死ね!……などの心の無い暴言である。
俺は学校で、虐められているのだ。
しかし俺にはその事に対して、辛いとも苦しいなどの感情はない。
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