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水着は伊織先生が毎年みんなにプレゼントしてくれるようになったから困らないけど、かっちり伊織先生の趣味は反映されてる。
なんか今年はげたんわくんの水着が一番セクシーなんだよね。
「筋肉は見せてなんぼ!」
って伊織先生が言ってたけど、布地の多い幼女が着るような水着を渡された俺と香多くんは何を期待されたんだろう?親父は喜んでたよ。
「これが娘がいる喜びか!?」
って。今寝てるけど。
なんだかんだ言って、学生にょたは海で遊んで大人にょたは潮干狩りしている。
俺と香多くんは、浮き輪を海に投げてどっちが早く取りに行けるか競争してたし、良くんはとりあえず浜辺の男どもの視線を釘付けにしたいらしく意味なく浜辺をお尻振って歩いてたよ。
意味なく浜辺を散策していたげたんわくんは
「ボディビルダーの方ですか?」と聞かれて困ってたよ。
「今度は俺の勝ちーー!」
浮き輪取りを香多くんと百戦して勝敗は五十勝五十敗のイーブン。
「あはは。疲れたーー!瑠璃くん、浜に上がろう!」
「そうだね。海の家行こっ!」
俺と香多くんが浜辺に上がると、そこに一人の小学生男子。俺はその顔に見覚えがある。
「1年ぶりだね。にょたチョコ男子のお姉ちゃん」
去年も一昨年を俺をナンパしてきたませガキだ。
「お前とは遊ばないぞ?」
「ふっ。自意識過剰でしょー?僕の目当てはそっちのお姉ちゃんだよ?」
ませガキは香多くんを指差す。
「僕?」
香多くんは目をきょとんとさせる。
「そう。お姉ちゃん可愛いよね。僕の好みにずばりストライクなんだ!僕と遊ばない?」
おーい!去年も一昨年も香多くん、近くにいたがそんなこと言ってなかったろ!と俺は腹立たしくなる。
「ごめんねー。僕シブいおじさまにしか興味ないんだーー」
と香多くんはませガキをあっさり振って、親父のもとに駆けていく。
「おじさまーー!海の家に行こうーー!」
唖然とするませガキ。
「若いほうがいいだろうがーー!」
「やーー!」
香多くんはそう叫んで寝ている親父を揺り起こす。
「おじさまのほうが魅力的だもーん」
ませガキは、チッと舌打ちして動かなった俺に視線を寄越す。
「なぁ僕と遊ばない?後悔はさせないぜ?」
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