何もない場

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何もない場

眠っていたら、カイブツの影が見えた。 僕は慌てて起きた。 起きないとご飯(エサ)がもらえないもんね。 「______?______________!」 このカイブツ、僕にご飯(エサ)をあげたらすぐに四角いものに吸い込まれちゃうんだ。 吸い込まれたら、消えちゃうんだ。 僕はその間すごく暇。 濁った世界でただのんびりしてるだけなんだ。 緑のあのおもちゃがほしいのに、カイブツはくれない。 カイブツがくれるのは、ご飯(エサ)だけ。 ご飯(エサ)をくれるのは嬉しい。 けど、僕は寂しいんだ。 カイブツが来るのは決まってカイブツに何かあったとき。 泣いてたりするときなんだ。 カイブツは、何をしてるんだろう。 なんで僕を寂しくさせるのかな。 なんで僕にご飯(エサ)しか与えないで、一方的によってくるんだろう。 僕はもっと自由になりたい。 自由になってカイブツと…… ……………自由に、なりたい…? あ、そうだ。自分で自由になる努力をしてみたらいいんだ。 簡単なことなのになんでわからなかったんだろう。 僕って馬鹿だなぁ。 この濁った世界からでて、カイブツと話してみたい。 カイブツと、ご飯(エサ)を一緒に食べてみたい。 できれば、僕からカイブツにご飯(エサ)をあげてみたい! この世界は狭い… 僕でも飛べるかもしれない! 僕は、思い切り飛んだ(跳ねた)
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