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本願寺をそろそろ討とうか
ある日、信長に呼び出される俺。
同盟者なのに完全に部下の扱いだな。
「良く来た熊よ」
「甲斐の統治に忙しいのですが…」
「坊主共に任せて置け」
信長が坊主共と言ったのは雪斎と信玄の事だろう。
駿河に雪斎が居たと知った時に武田信玄は悔しがったしな。
「駿河があんなに固かったのは雪斎が居たからか!?」
そんな雪斎だが、甲斐に男の娘バーを信玄と共に作って居るそうな…
いや、お前ら真面目に仕事しろよと言いたい。
美少女顔の男の娘を全国各地から引っ張って来るな。
俺にそんな趣味は無い。
そう言えば犬と艶の方が身籠った。
長男は太郎としたから、次男とかは次郎とかになるだろう。
安直ですまんな、家臣達は更に側室を作ってくれとうるさい。
俺は好きに生きるんだよ!
最近は佐吉から石田三成、与吉から藤堂高虎が元服し、大谷吉継が仕官して来た。
彼はハンセン病を患って居るので薬を創造して現在は治療中だ。
秀吉に百万の軍勢を指揮させたいと言われた男。
そんな簡単に逃がす筈ねぇだろ。
三人は気が合うのか良く三人でつるんで居るようだ。
何れは太郎に良く仕えて欲しいな。
おっと、そんな事より義兄だな。
「本願寺を攻めるぞ。熊も包囲に参加せよ」
「あ~本願寺ですか」
「そうだ我が領内各地で一揆が起こっておる」
俺の領内は一向一揆は起こって無い。
一揆を起こしたら今の生活を捨てる事になるからな。
豊かな生活が出来れば一揆を起こすだけ損だからな。
「分かりました二万の軍で良いですか?」
「うむ、熊よ頼んだぞ」
「そろそろ長政の仕上げも順調に仕上がってるので今回の戦に参加させますね」
「うむ、長政には功を立てて貰って領地を上げねばな」
そんな話をして俺は岐阜を後にした。
「と言う訳で本願寺顕如との戦になるぞ」
俺は帰って来て評定の間で話をする。
「本願寺とですか…」
一部の武田の家臣が押し黙る。
君達は同盟を結んでたからね。仕方ないね、その反応は。
三日後、準備万端で二万の兵を引き連れて俺は大阪へと向かう。途中、織田軍と合流し五万の大軍となった。
本願寺は良い取引相手だったが義兄が攻めると言ったしな。
余程、一向一揆に腹を据えかねたと思うわ。
俺も自分の領内で一揆起こされ捲ったら討伐の軍を上げるしな。
今回は慣れない書類仕事でストレスが半端無い山内一豊が活躍しそうだな。
一豊には大砲の指揮の一部を任せる予定だしね。
その夜、俺の居る陣に本願寺からの使者が来る。
「織田家を今こそ共に打倒し、日の本に安寧をと我が主が言っております」
「悪いな義兄を裏切る事はしたく無いんだわ」
「地獄に落ちますぞ!」
「なら、次は地獄の鬼共と国取りだな」
「貴様も地獄に落ちろ!」
スィンッ!
青龍偃月刀で襲って来た本願寺からの使者を袈裟斬りにする。
何事かと俺の陣幕に護衛の兵が入って来て、惨状を見て驚く。
「心配ない本願寺からの刺客だ」
此れで本願寺はうちとの敵対確定だな。
大阪湾に九鬼嘉隆を呼び寄せるか、毛利の村上水軍が来る筈だから。
本願寺の居城を包囲する。
本願寺は最初から籠城の構えだ。
本願寺の籠城には多くの雑賀衆が参加して居る。
まあ、金で雇われて居る集団だからな。
先ずは鉄砲の撃ち合いとなった。
うちの鉄砲だが、あれから改良を重ねて火打石式にしてマッチロックガンナーと成った。
勿論、更なる撃つ速度を早める為に早合も作ってある。
本願寺の雑賀衆が一を撃つに対してうちは五を撃ち込む差だ。
早い話が一方的な展開と言う訳だ。
更に狙撃主を育成してるから、撃ち手を狙い撃ちにする事が可能だ。
スコープ付けてるしね。
このスコープは織田家には売って無いんだわ。
実現するのに技術的問題をクリアーしないと織田家でもスコープの作成は難しいだろう。
その頃の本願寺顕如はと言うと…
「あかん。お手上げや」
「宗主此れからです。毛利の援軍の約束も貰って居ります」
「だあほ!相手は織田だけや無くて只野家やぞ!武田を平らげた只野家が織田に味方しとるんや!」
本願寺顕如は両手足を投げ出した。
「宗主!?」
「こうなったら少しでも有利な戦いをして講和や。朝廷に講和を申し込むんや。それしかない本願寺が生き残るにはな」
本願寺顕如の悩みは続く。
続きまして只野家の方です。
流石は本願寺の居城、水堀が厄介ですわ~。と言う訳で工作しました簡易はしご車です。
門が破れないならば、乗り越えてしまおうと言う発想ですわ。
しかしながら…
「現状は難しいですな。雑賀衆が邪魔をして来ます」
「そうか、次は雑賀討伐で紀州統一だな」
まあ、最初から上手く行くとは思って無いさ。チャレンジする事に意義があるんだから。
そして現れる毛利水軍。
本願寺の居城に兵糧を入れるのを阻止する為に九鬼嘉隆の海軍が動き出す。
「かっかっかっ、村上水軍よ。貴様達が既に時代遅れの化石で有る事を教えてくれるわ」
武将として油の乗りきった九鬼嘉隆が笑いながら、迫り来る毛利水軍を睨み付ける。
ガレオン級戦艦に鉄を張り防火塗料を塗り込んだ戦艦が十隻並ぶと一斉に横向きに船に積まれた大砲を一斉に村上水軍に撃ち込む。
多くの水柱が上がる中、村上水軍が果敢に攻め寄せる。
村上水軍が攻め寄せると崩落玉を投げつけて来るが船のサイズが違う為に崩落玉は船に当たって落ちる。
まれに甲板に崩落玉が落ちるが、防火塗料のお陰で燃え広がらずに直ぐに消化される事になる。
敵中に孤立する村上水軍は鉄砲で各個撃破されて行く。
また鉄砲から生き残っても、大砲の雨が待って居るのでどの道、村上水軍が生き残るすべは殆ど残って居なかった。
村上水軍は多くの兵と将を失い撤退出来たのは僅かな兵だけだった。
また、帰って来なかった者の中に村上武吉の名前もあったとか…
「村上水軍ざまぁ!」
そして、九鬼嘉隆がそう叫んで居たとかどうとか…
「頼みの綱が毛利水軍だったか。熊よ良くやった。所であの南蛮船を幾つか譲ってくれんか?」
「適正の値段でお売りしましょう」
「そうか、では三隻売ってくれ」
信長も水軍と言うよりは南蛮船が欲しかったようだ。目がキラキラとしている。
とは言え今は本願寺だな。
大分、良い感じに干上がって来たんじゃ無いか?
「殿、密偵を捕まえました」
俺は密偵の手紙を取り上げて読む。
ふむふむ、成る程。
朝廷による講和かぁ、今さらだよな。
俺は信長の陣幕にお邪魔した。
「成る程、朝廷を介しての講和か。本願寺が追い詰められてる証拠だな。熊分かってると思うが」
「ええ、そのままにして起きますよ。使者の首を丁寧に返しました」
「そうか」
講和の話を潰されて本願寺はどう動くかな?
二ヶ月後、孤立を深めた本願寺は降伏する事になる。
勿論、大阪からの追放だ。本願寺は此れから全国行脚して一向一揆を収めるように動くだろう。
働き次第で本願寺を再興させるかな。築地本願寺となか。
まあ、頑張れ。
「と言う訳で只野様の所にお邪魔しますぅ」
何故か本願寺の面々が俺を頼ってやって来た。
「お前達全国行脚の旅に出るんじゃ無かったのか?」
「ええ、わいと息子の教如で行きますさかいに他の家臣達を宜しくお願いします」
なんとまあ、ぬけぬけと…
まあ、良いか。
「働き次第で土地は違うが本願寺の再建を許すから頑張れ」
その時、本願寺顕如は目をくわっと開いて頑張りますと答えた。
こうして本願寺を大阪から叩き出して織田軍が大阪の地を手に入れた。
良く年、安土城が完成する。
俺はお祝いの品を持って安土へ登城する。
まあ、長男誕生や次男や姫の誕生にプレゼント一杯貰ったしね。
俺は柱時計を創造して持って行く事にした。
「ほう、流石は熊だ。我の欲しい物を持って来る」
義兄の信長は俺の土産を気に入ってくれたようだ。
ちなみに腕時計も既に渡してある。
俺が腕時計をしている姿を見て、我も寄越せと脅されて再びロレッ〇スを創造して信長に渡した。
18金でダイヤが埋め込まれてるギラギラした奴だ。
その腕時計をはめた姿はまさにヤクザの親玉と言った所だ。
俺は柱時計を渡した後に信長と夜遅くまで語り合い、翌日の朝に伊勢に出発した
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