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信長ダイエット!
「うむ、このまよねえずは飯に合うな」
信長はマヨラーとなってマヨネーズご飯を食べて居た。
その姿はぽっちゃりを通り越してうっちゃりに変わって居た。
その様子をニコニコとしながらお代わりのご飯をよそう森蘭丸。
その様子を見ながら、お濃の方は嘆いて居た。
「ああ…引き締まって居た殿は何処へ…」
其処へ生駒の方が通り掛かる。
「あれ?お濃様、どうなされたのです?」
「生駒殿!実は…」
ふむふむと生駒の方はお濃の方から話を聞く。そして一言大きな声で答える。
「この生駒にお任せあれ!」
生駒の方がマヨネーズご飯を食べて居る信長に近づくと信長の頭を掴んで引っ張って行く。
「何をするのだ生駒!?離せ!」
そのままズルズルと信長の頭を掴んで引っ張って行った。
「生駒の方に頼んで本当に良かったのでしょうか…」
お濃の方がポツリと呟く。
「という訳で信長様には痩せて貰います」
「何がと言う訳なんだ!我は太ってないぞ!」
そう言って信長はむちむちになった手で生駒の方を制す。
その瞬間、生駒の膝蹴りが信長の顔を埋める。
「黙れ豚あぁぁ!貴様は豚だ太って醜くなった豚だあぁぁ!」
信長は膝蹴りを顔面に受けて倒れて、ごろごろと辺りを転がる。
「何をする!生駒!」
何とか持ち直して信長は生駒の方に抗議するが、その前にピシャリと言われる。
「豚が人間の言葉を喋るんじゃないぞ!貴様は此れから此処を走って貰う!」
「いや待てっ!我にも政務が有るのだぞ!」
「その事なら問題ない!代わりに丹羽様と堀久太郎様がやってくれる!心配するな!貴方様もとい豚は痩せる事のみに専念して貰う!」
「しかし…」
信長がなおも何か言おうとした、その時に生駒の方のシャイニングウィザードが信長の顔面を再び捕らえる。
「どうふぉっ!!」
「やるか、やらないかじゃないやれ」
視線だけで人を射殺しそうな目で見られた信長は従うしか、無かった。
「私の事はまむとよべ!」
「ま、まむ?」
「返事はいえっさー!か、さー!いえっさーだ!」
「い、いえっさー!」
信長は走らさせる。
しかし、直ぐにバテてしまう。
取り敢えず一休みしようとした信長に生駒のエルボードロップが襲い掛かる。
「ぬうわっ!」
当たる直前に回避に成功する信長が生駒に抗議しようとしたその時に再び生駒のシャイニングウィザードが信長の顔面を捉える。
「どうふぉっ!」
「誰が休めと言った!豚は倒れる迄走るんだよおぉぉぉ!」
「ひっ、ひいぃぃぃ」
再び走る信長、後ろから生駒の方が視線を厳しくして着いて来る。
その日、信長は一日中走らされた。
「晩飯は此れだけか…」
握り飯一個と味噌汁がその日の晩御飯だった。
「申し訳ありません、大殿様。生駒の方様にきつく言われまして…」
そう言って料理長が頭を下げる。
「良い、駒の言う通りにせよ」
最早、反抗する気もポッキリと折られた信長であった。
その日から信長の生活は激変した。
毎日、朝早くに信長を起こしに来ては倒れるまで走らせる生駒の方に徹底した管理の食事メニュー、しかし信長の身体が段々と痩せて行くに従って料理のメニューは精進料理へとシフトして行った。
信長のモチベーションを保つ為である。
ある海兵隊の訓練で精神をポッキリと折って其処から新たに精神を再構築する訓練がある。
教官が罵詈雑言を浴びせて厳しい訓練を課して隊員達のプライドをへし折り、其処から仲間との絆や精神の再構築をする。
ある海兵隊員が両親に当てた手紙には「私はもう以前の私では無い」との事が書かれて居た。
信長が生駒の方に毎日、激しい訓練を課せられてる頃に森蘭丸はと言うと…
「ふん!ふん!ふん!」
上半身裸で素振りをして居た。
森蘭丸の身体は実は脱いだらスゴい身体であった。
信長はマッチョが好きだったかそうだか…
信長が生駒の方に訓練メニューを課されてから、信長は素直に従った。
鬼軍曹の出てくる海兵隊式訓練様々である。
一ヶ月も経つ頃には、信長のむちむちは段々と取れて2ヶ月経つ頃には信長の腹筋は割れてスラリとして、引き締まった身体を持つに至った。
「今日で卒業です。良く頑張りましたね貴方様」
「よっし!」
信長、渾身のガッツポーズ。
「しかし、駒よ随分と厳しかったな」
「ええ、只野様がくれた書に有りましたの。また貴方様が太ったら、この書を活用させて貰いますわ」
信長は生駒の方が見せてくれた本を見て『ブチリ』と何かがキレる音がする。
其処には仁がニコリとした顔で親指を立てた姿が描かれて居た。
リアルに仁の姿を描かれて居るので信長の何かがブチリとキレたのだ。
ガシャコン!
「あら?貴方様。その手甲は何ですか?」
「いや、ちょっとな」
ジャキッ!
「あら?貴方様。その鉄砲はどうするのですか?」
信長は手際良くゴツい手甲を着けてトゲトゲの付いた鎧を着込み手際良く鉄砲を三丁担ぐ。
「ちょっと久しぶりに熊狩りに行って来る」
「あらあら!行ってらっしゃいませ!」
信長は愛馬に股がるとスゴい勢いで安土の城を出て行った。
ドバンッ!!
「愚弟はどこだあぁぁ!」
怒りすぎて凶悪なオーラを纏った信長を三成は、ビビりながら相手をする。
「大殿は海賊王になると言って先程、飛び出して行きました!」
「ちいっ!逃げたか!」
しかし、明智光秀に密告されて仁は江戸の街中を駆け巡る事になる。
その後ろには鉄砲を三丁担いだ信長が刀を振り回して、追いかける姿があったそうな…
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