カナリアの涙(かなりやのなみだ)-猫の瞳に映る不思議な恋物語ー

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カナリアの涙-2p -猫の瞳に映る不思議な恋物語ーfc9ac89d-b76c-4a40-8d2f-1c8606413bc7                       制作:kaze to kumo club 「なあ~、どうしてお前は嫌いなわけ? ラブストーリーが…?」 「嫌いじゃないわよ、私だって…。ただ、泣けないだけよ、あんなのじゃ…」 湯上がりの髪をブラシでときながら、カナリアはつぶやいた。 身体に巻いたピンクのバスタオルがあらわな肌を包み込んでいる姿は とてもセクシーだ。 そして、うっすらと滲んだ蒸気が彼女の魅力をさらに引き立てている。 ”そのまま、押し倒したいな…” 内心、そう思いながら、俺は続けた。 「なら、今までに泣けた映画って……、なんだよ?」 「そう~ね……」 長い髪をフワリと首で振り上げなから、 カナリアは鳴いてみせた。 「ズバリ!  『ゾンビ』よ!」 ブラシを向けながら、俺の天使は笑った。 「マジかよ、それ~?」 「エエ、マジも本気(マジ)! あのラストだけはウルウルしたわ……私…」 俺は聞くのがイヤになりだした。 「お前って……、ほんと、根っからのホラー好きだよな……」 「モチ!決まってんじゃないの。『ホラーの女神』って呼んでよ!」 「お前なあ~……」 俺の目は一本の線に成りかけた。 「でも、なぜそんなこと聞くの?旦那様…?」 ベットの上に入る俺に長くて細い手がのびてきた。 それはやさしく絡み付き、俺の唇を奪った。 ステキなキスの後、カナリアの胸がほほにふれるのを感じた…。 「そんな女じゃ…、嫌い?」 「いや…、そうでもないさ…」 「なら、抱いて……、私の王子様……」 その夜は燃えた…。 彼女にはかなわぬ俺だった。                    2p
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