546人が本棚に入れています
本棚に追加
/919ページ
「……ん。美味しい!! おしょーゆの味のご飯だけど、美味しい!! 卵、ふわふわ!!」
「ふふ。ここの大将さんのお料理だもの?」
「お粗末様です」
喜んでくれて何よりだ。
灯矢は少しオムライスが冷めてからも、ゆっくりゆっくり食べていく。普段から、灯里達にきちんと言いつけられているのだろう。
ああ、もし美兎と将来的に結婚して子供が出来たなら。どう育てていくのか。
楽しみだが、まだまだ考えるのは早いと考えていたことを霧散させたのだった。
「……ごちそうさま、です」
気がつくと、ゆっくり食べていたのにもう灯矢は食べ終えてしまったようだ。
子供サイズに作ってやったから、なくなるのもあっという間だったのだろう。
次はどうするか、灯里の方に聞くと。
「卵ばかりもよくないですし……去年と同じような煮穴子の握りを」
「あなご??」
「ふわふわして美味しいお魚よ?」
「食べたい!」
「かしこまりました」
それから、雨女一行のランチタイムは。
時間の許す限り、続いていったのだった。
最初のコメントを投稿しよう!