【短編】丸腰Birthday

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「楽しみにしとくわ」 「明日は別のもんにするよ」  だからな、明日はお前の誕生日なんだから、料理くらいサボって…って、趣味なんだから、無理に休ませんのも違うか。  しかし、どうしようか。何してやろうか。  とうにセックスする仲だから、ヤらせてやったところでいつものことだし、俺がサービスしてやろうとすると「そんなことしなくていいよ」とか言って死ぬ程優しいし。  そもそもセックスじゃその場限りだもんなぁ。いくらか形に残るようなもんがいい。  でも、定番の服とかアクセサリーは、俺にセンスがねぇ。そこまでダサくねぇけど、俺はTシャツデニムが定番で、こいつは地味めなホストみてぇにシャレてる。趣味が違い過ぎてこいつが気に入る物を選べる気がしない。  耳元で、ちゅって音がする。 「…夕」 「ん?」 「そろそろやろうか」  おっ、何だ? 今日は積極的じゃねぇか。よっしゃ、いつでもウェルカムだ。さあイチャイチャしようぜ。  体を捻ってヤツに抱きつき、キスをする。顔を見ると目を見開いて止まってる。あれ、最近割と平気だったクセに。 「あの…夕、あっち」  宵闇が指した方向を見ると、パソコンが。
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