星の下、雲の上

新７合目ロングブレス！

岩と砂と傾斜。

登りはずっと足下ばかり見ていました。
次の一歩の足の置き場を考えるのに忙しい。

足裏全面で着地できるのは稀。

体の重心を保つのが難しく、ぐらついては体力を消費します。

お昼なのに薄暗い。
あやしい雲行き。

山小屋まで天気もつかな。

「呼吸は吸うことより吐くことを意識してください。ハーハーではなくフーフーで。3メートル先の誕生日ケーキの上のロウソクを吹き消すようにね」

浦ちゃんいわく、この呼吸法で６０００m級の山も登ったとか。

え、その話もっと聞きたい。

でも頭の中はフー、フーでいっぱい。

自分の呼吸がやけに大きくて、まるでマラソン中みたいでした。

休憩をした時、 お菓子を出すとお菓子の袋が気圧のせいでパンパンでした。

すると浦ちゃんが

「今、僕たちの肺はそんな感じになってるんですよ。膨らんだ肺に息をいくら吸っても酸素は入ってこない。だからまずは息を強く吐いてから吸う、というのを意識しましょう！」

と。

なるほど、分かりやすい。

隣りの人に聞こえるくらい大きな呼吸でいいのだとか。

いつか流行ったロングブレスダイエットみたいです。