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透の過去
次の日から海漓は愛美に付きまとうような形になった。女子からは見張られ、男子からは超常現象の前触れだという噂がたった。
愛美はあぁは言ったもののやはり嫌いな存在に付きまとわれるのには嫌気がしていたので、とうとう
愛美「やっぱあのかけ無しにしてくれない?」
といいだす。
海漓「そんなことじゃ彼氏なんて出来ないぞ!治したいんだろ?」
愛美「それは…。確かに治したいとはおもってるけど、治す前なのにその距離にいられるとなんとも…。」
愛美と海漓の距離は10cmの距離にもみたない距離であると誰もがわかるほど近すぎた。
愛美「せめてもう少し離れてくれない?慣れてきたら段々近づく方が効率がいいと思うんだけど。。。」
透「その女性のいうとおりだぞ海漓。お前は急ぎすぎだ。なぜそんなに焦ってる。お前らしくもない。」
どっから現れたのか透達が話しかけてくる。
海漓「わかんねーけど。ほっとけないんだよ。まるで…。」
海漓はそこで言葉を濁らせた。
その目は透に向いているように見える。
透「まぁ。どうしてもというなら止めないが、あんまり騒ぎを起こすなよ。この学校の責任者にはそれなりの額はしはらってあるが、私がとめられるのは軽い騒ぎ程度だからな。」
そういって、透はさっていった。
愛美「あの人学校来てすぐ校則は覚えるし、委員長になるし、凄いけど、やっぱなんか真面目キャラって感じがしてもし男に慣れれてもあの人とは仲良くなれなさそうだなぁ。」
愛美はボソッという。
佑馬「あのね、違うんだよ?」
愛美「違う?」
佑馬「透はね。前はあんなんじゃなかったの。過去は人間不信でね。いつもビクビクしてたんだよ?」
愛美「人間不信?あの人が?」
海漓「おい。佑馬!あんまりその事をいったら不味いだろ!」
佑馬「え?そうなの?ごめんなさい。。。」
尚樹「まぁまぁ。いいじゃん愛美ちゃんならさ。でも愛美ちゃんこの事は内緒にしてね?」
愛美「え?あ、まぁ別にいいですけど、、、。」
尚樹「ありがとう♪さぁさぁ。二人とも授業始まるからいこ!愛美ちゃんも!」
愛美「…。私はトイレにいってからいきますので。」
愛美は考え事をしながらいう。
尚樹「…。わかった。よろしくね。」
愛美「え?」
愛美の心の声(なんでよろしく?)
尚樹「なんでもないよ。さぁ行こ行こ!」
尚樹は他二人の背中を押しながら去っていった。
愛美はそれを不思議そうな顔で見届けると、振り向き、走り出した。
その頃透は屋上で景色を眺めていた。しかも、タバコを吸いながら。
透「あの海漓の顔をみれば何がいいたいのかすぐにわかる。そう。まるであの愛美とかいう女…。俺にそっくりだ。あの臆病で弱虫だった時の俺に…。」
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