オープニング Zero

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オープニング Zero

〈第一章 全ての始まり〉 昔々のその昔。百年前でも千年前でもなく、約四十六億年前。 だから、恐竜も、人間も、ホモ・サピエンス(新人)も、誕生するずっと前。 アダムとイヴもまだいないこの世界では、 人間によく似た『人神(ルヴィ)』というものが生息していました。 人神(ルヴィ)は、四つに分かれます。 ひとつは世界を統べる『神』。 もうひとつは神に仕えし能力を持つ『巫女(みこ)』、『(かんなぎ)』。 ふたつめは時期神候補。つまり神の子や兄弟、姉妹。そのまま、『神子(かみこ)』。 みっつめは『巫女(みこ)』や『(かんなぎ)』、『神子(かみこ)』を守りし神、『守神(デル)』。 人神(ルヴィ)たちの時代は、人間の文明とも似ている部分がありました。 言葉や物。そういった部分。 漢字だって使うし、カタカナも使う。英語も、日本語も、中国語も。 しかし人間と人神(ルヴィ)の決定的な違いがひとつありました。 それは、『食わずとも生ける』ということでした。 人神(ルヴィ)は、体の中で栄養を作ることができた為、物を食らうずとも生けることができたのです。 衣服は着物……和服ばかり。たまに洋服を着る者もいました。 そして『巫女』、『巫』と呼ばれる人神(ルヴィ)は、小屋、寺、神社に住みます。 『神』や『神子』、『守神(デル)』は宮殿(スチューデン)や『(スチュール)』に住んでいました。 今でも使われる衣食住は、遥か昔にも使われていたのです。 そして、この時代には、『円』『ドル』『ユーロ』などはなく、『ダル』という通貨でやりとりがされていました。 そんな、不思議で、でも現代とよく似た、この人神(ルヴィ)達の時代にあった物語を、少し、覗いて見ませんか?
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