一日早い七夕

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「いやー、仕事でおそくなっちゃいましたよー。 てか、地球ってこの時期じめじめしてますねー。」 年齢は50歳は超えているであろうスーツ姿の男性が立ってた。 「え?きみは…」 「え?なにいいってるんですかー、わたしですよー あ、いつもいい歌おくってくれてありがとねー。」 そいつは、タオルで額を拭きながら言った。 どう見ても中年の太ったサラリーマンだ。 「おい、何言ってる!性別まで違うだろ!あの時あった女性はどこだ?」 ぼくはそいつの胸ぐらを掴んだ。 「えー私の星では大人になるってこういうことだよ。 さてさて、わたし時間がそんなにないんだよね、さ、ちゃっちゃとホテルにでも行きましょう!」 そう言って、そいつはぼくの腕をつかんで歩き出した。 一年間待っていたのはこんなやつではない。 ぼくの恋は終わった。 こんなことなら会いに来なければよかった。 そいつの手を振り払い走って逃げた。
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