お客

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大急ぎで部屋を出て行った。やっぱ嫁じゃないんじゃね?着替えたらばれるぞ?いいのか?気にしないで掃除しよ。 おじさんなかなかにしゃべったじゃん?俺聞いてないのに。 「あなた?」 うえ…!あっちが出てくるのは俺のせいじゃねぇ。バスローブ着てると、ますます店のやつに見える。 「あ、あの…服買いに行ってますけど…」 やっぱそこいらの店の女より綺麗だ。みんな噂してた。あの子はどこから来てるのかって。 「ねぇ、君はなんでここの仕事してるの?」 「え、…俺?まぁ、金欲しいから?」 「しっかりしてるから、他のとこでももっと稼げそうなのに」 「まーきたねーのは嫌だけど。でも、ここの人に助けてもらったし」 「なんの仕事したい?」 ソファに勝手に座ってるし。女と話すのも嫌だったのに、俺は普通に話してる? 「あー俺中卒だし、なんもできない」 鏡を気にせず拭くことにした。 「そんなことないでしょ。しっかりしてるもん」 「…俺なんかただのガキだし」 「彼女はいないの?」 「いない…」 「もったいないね。もてもてになりそうだよー?」 「俺はそういうの、無理だから」 「風俗の子にかわいい子いないの?」 「は?」 「付き合ってみたら?可愛い子もここ来るんじゃない?」 「はは。ありえねーよ!絶対嫌だ」 この人結構しつこいな。
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