そもそもの始まりは「体重増加と咳き込み」

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そもそもの始まりは「体重増加と咳き込み」

私が今現在、罹患している病気についてのお話しを、記録代わりに書いていきたいと思います。 ちょいとグロい内容かもしれないし、女性のカラダの特有の話しでもあるのですが、大事なことであり、年齢や性別問わず知ってほしいこと……特に、若い世代の女性には……でもあるので、正直に書いていきたいと思います。 2016年の夏の終わりくらいから、ずーっと咳き込んでいました。 空咳というか、喘息みたいに、一度咳き込むとなかなか収まらず、おかしいなって思っていたのですが、ま、そのうちによくなるだろうと思っていました。 それと同時に、体重が一年以内のうちにものすごい勢いで増えていき(プラス8キロ前後)、妙な体型になってきた……お腹周りだけが張ってくる状態。マンガなんかでよく描かれている、タヌキのおなか状態とでもいうのでしょうか、そんな感じになってきたんです。 でも、私、そのあたりは気にしていなかった。年齢相応だと思っていたのです。 でも、明らかに今、思うと、 「おかしな体型」 になってきたのです。 それまで着られていた服が着られなくなっていく……痛みは増すばかり。 咳も止まらん状態がずっと続いていました。 2016年11月に入り、さらに、カラダの痛みは増してきた。それも、日に日にキツくなってくる。歩くだけでも痛い、人にぶつかるだけでも痛い……!会社に行くのもひと苦労。 仕事をしていても、仕事どころではない状態になってきた。最終的には、咳き込むだけでも痛くなり、さらに怖いことに、いわゆる「不正出血」がありました。 これが決定打。 もとから、月経困難症で、周期もバラバラだったのですけれど、さすがに怖くなって、思い切って近所の、開業医の婦人科の先生のところに行くことを決めました。 でも、今、暮らしている街には、かかりつけの婦人科の病院がなくて、散々困っていたのですが、ネットで必死に調べると、徒歩圏内に、古くからの開業医があって、さらに評判も良いという…実際、ご近所の顔見知りのおばちゃまからも、 「あの病院は、古くからあるし、今の先生で3代目だけれど、評判もいいよ」 と教えてもらったので、思い切って行くことにしました。 でも、歩くのがつらい。でも、歩く。 なんとか、病院に辿り着き、診察してくれたのは、男性のS先生。 見た目が、キリッとした、ちょっと怖そうな方ではありましたが、お話ししてみると、意外なほどに丁寧で優しく、でも、しっかりと私の話しを聞き取ってくださる方でもありました。 ひとつひとつ、問診してくださって、ちょっとした検査をしたあと、S先生は小さく何かつぶやいた後、カルテに書き込んでから、こう言いました。 「これね、ちょっと急がないといけませんね」 「えっ?!」 「僕のところでは、これ以上は検査できないです。大きな病院で検査してもらいましょう。それから、確実に手術が必要です」 「……」 頭の中が真っ白になりました。 「僕が一番、信頼している後輩で、とても腕のいい婦人科の先生がいます。その先生を紹介しますから、すぐに予約をとって診てもらいなさい。いいですか?すぐにですよ」 何度も念押しをするS先生。 呆然としながら、待合室に戻ります。 紹介状を書いてくださる間に、私は呆然と……長椅子に腰かけたまま…… 何も考えられない状態でした。 一体、何が起こっているのか?まったくわからない。 たぶん、この時点で、S先生には私がかかっている病名、わかっていたんだと思います。 でも、確実なことがわかるまでは、はっきりとは病名は告げない。 これは、当然のことだと思います。 分厚い封筒を受け取りました。 診察室から顔を出してくださったS先生は、もう一度、私に念を押します。 「すぐに連絡してくださいね」 診察費を支払って、お礼を言って玄関を出て……しばらく呆然としたまま、私はその場に立っていました。 「どうしよう……」 病院から歩き出したのはいいけれど、頭の中が真っ白で…… 手にしていたスマホで、真っ先に電話をしたのは、実家の母でした。 「お母さん、実はね……」 ぽつぽつと話しをすると、母は電話の向こうでしばらく黙っていました。 でも、とても気丈な母でもあり、今までの経験上、いろんなことを知っている母は、きっぱりと言ってくれたのです。 「まずは、先生のおっしゃったことを守ること。すぐに、紹介してもらった病院に連絡しなさい。診てもらわないとわからないことなんだから、きちんと検査を受けなさい」 「……うん」 「話はそれからだよ」 「……うん……」 その後、自宅に戻り、紹介状に書かれていた病院へすぐに電話を入れました。 紹介状がないとなかなか、行くことが出来ない、地域ではかなり大きな総合病院です。幸い、この病院も、自宅マンションからほど近く、私もよく知っている場所にありました。 内容を話し、紹介状を持っていることを告げると、すぐに婦人科外来へ電話を繋いでくれて、話しをすると予約を入れてもらいました。 ここから、私と、今の病気の「お付き合い」が始まりました。                      (続きます)
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