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いい娘に育ててくれた妻に感謝しかなかった。
その後二人は顔を見合せ笑いながら頷き綾香が言った
「お父さん、帰りましょ?」
「えっ?」
涙を浮かべながら妻は続けた
「あなたと別れてから10年間、あなたを奪ったあの人より自立したいい女になってやると…
だから頑張って今は仕事も充実しています。
あなた一人位養えます。
3年間あなたは今の体になって、あの人に去られ一人になっても何の連絡もしてこなかった。
その事であなたの私たちへの思いがわかりました。
もうじゅうぶん私達を裏切った罪は償ってます。
「もう一度家族になりましょ?」
「後半分残ってる人生を一緒にいて下さい」
私は嗚咽した
綾香が言った
「タイムカプセル郵便てあるの知ってる?
私今晩10年後のお父さんに手紙書きます。
今の気持ち忘れないうちに…」
「何で?」
「だって多分10年後には一緒にいないよ?
素敵な人と巡りあって結婚してるもん」
「それまで元気でちゃんと手紙読んでねお父さん…」
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