除惨士

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除惨士

 愛洲産婦人科。東京都多摩地区にあるこの産婦人科は院長“愛洲香織(あいすかおり)”の下、産科・婦人科の診察や産後ケアを行う産婦人科だ。入院設備が有り和室5床、洋室10床。最新の医療機器を整えている上、駅から徒歩5分と大変利用し易い。清潔感のある白い外壁、暖かみのある薄いピンク色を中心とした内装。“安産は安心と安全から”と言う理念を掲げ経験豊かなスタッフとともに、地域の女性たちのケアを行っている。 明るい内は。 この産婦人科は“24時間稼働”している。昼は母体が産み出す命を取り上げ、夜は闇がひり出す悪を狩る。 遠い昔、卑弥呼の時代から歴史の裏には常に彼女たちの存在があった。世の変遷と共に姿を変え、法の及ばぬ悪を裁いて来た。 “除惨士”(じょさんし)。 その手に武器を取り世の惨事を取り除く者たち。 今ここに除惨士として生きる一人の少女がいる。  金色に輝く髪、褐色の肌、引き締まった体躯、熱い徐惨士の魂。昼間はどこにでもいるただの黒ギャルJK。夜は無双の武勇を誇る最強除惨士。 “上泉愛華”  妖刀“叢雨”を携え、鍛え上げた肉体と武芸で数多の悪を斬る。 今宵も愛華の“夜間診療”が始まる。
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