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05
雀の声に起こされ、ボーっとした頭をポリポリとかいた。
由樹は既に起き出してキッチンに立ってくれているようだ。
お肉か何かが焼ける良い匂いが鼻に届いた。…自分の身体を見て、昨夜の情事を思い出す。
ここのところ毎日と言っていいぐらいに激しいエッチをしている。
ほんの一週間前まで色気のない生活をしていたっていうのに、エミに言われたけれど変われば変わるもんだと自分でも思う。
だって仕方ない。喧嘩からの仲直りセックスは一番気持ちが良いって相場が決まっているもの…!
ぐっと拳を握って、だからあんなに感じちゃうのも仕方ないのっと心の中で言い訳をした。
キッチンに立っている由樹の姿を見て、胸がきゅっと締め付けられるようだった。昨日の朝は、由樹がこんな気持ちだったんだろうか。
真似をして、後ろから抱きつく。両腕を由樹の腰に回して、背中におでこを擦り付けると、由樹の爽やかな香水の匂いが鼻孔を擽った。
「おはよ、今日は泉の方が甘えただね」
「おはよう。…なんか、ちょっとスッキリした気分」
「うーん、あれだけしたら、まぁスッキリするよね」
首を後ろに向けた由樹のにやっとした笑顔を見て、一度だけ背中を叩いた。
彼の手元を見ると、朝っぱらから作っていたのは生姜焼きだった。
ちょっと重いと感じつつ、お腹は素直に返事をした。
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